築36年のマンション修繕工事

(設計・監理:瀬口建築設計事務所)

築36年を迎えた7階建てマンションの、外壁の改修や屋上の防水を中心とした修繕工事を行いました。
普段は見えにくい部分のメンテナンスですが、「安全に住み続けるため」「建物の寿命を延ばすため」にとても大切な工事です。
今回の工事内容と目的を紹介します。

  1. なぜ修繕が必要なのか?

マンションは年月がたつと、雨・風・紫外線の影響で少しずつ劣化が進みます。
特に築30年以上になると、

・外壁タイルの浮き
・ひび割れ
・コンクリート内部の鉄筋のサビ
・防水シートの劣化

などが出やすくなり、放置すると雨漏りやタイル落下など大きな事故につながる恐れがあります。
今回の修繕は、そうしたリスクを早めに防ぐための大切な工事です。

  1. 工事のポイント

■ 外壁タイルの浮き・剥落調査

外壁のタイルが建物から少し浮いていないか、専用の道具で1枚ずつ丁寧に調査します。
落下につながる危険な箇所を事前に発見するための検査です。

■ タイルの張替え・部分補修

浮いていたり割れているタイルは、周囲と馴染むように張り替えます。
見た目だけでなく“安全性の確保”が目的です。

■ クラック(ひび割れ)補修

外壁にできる細かなひびを埋めて、雨水がしみ込むのを防ぎます。

■ コンクリート爆裂(鉄筋腐食)補修

ひびから水が入り、内部の鉄がサビるとコンクリートが割れてしまうことがあります。
この部分をしっかり補修し、建物の耐久性を守ります。

■ 塗装部分の再塗装

外壁の塗装は紫外線で劣化します。
新しい塗装で防水性を回復し、見た目も明るくきれいになります。

■ シーリングの打ち替え(サッシ周り・外壁目地)

窓まわりや外壁の継ぎ目にあるゴムのような部分を「シーリング」と言います。
ここが劣化すると雨漏りの原因に。新しいものに交換します。

■ 屋上防水

屋上の防水層は20〜30年で劣化します。
新しい防水を施すことで、建物全体の雨漏りリスクを大幅に減らせます。

■ バルコニー床防水

普段は気づきにくい場所ですが、ここが劣化していても雨漏りにつながります。
安全に歩けるようにしつつ、しっかり防水性能を回復させます。

  1. 修繕工事で得られるメリット

✔ 建物の安全性が高まる

タイル落下や雨漏りといった“見えないリスク”を大幅に低減。

✔ 住み心地が良くなる

外観が明るくなり、マンション全体の印象もアップ。

✔ 資産価値を守る

中古市場でも「修繕がされているか」は評価が分かれる大切なポイントです。

✔ 長寿命化につながる

今手を打つことで、大規模な故障や高額な修繕を防ぐことができます。

  1. 監理(かんり)について

工事中に定期的に現場を確認し、

補修内容が適切か

安全対策が行われているか

住民の方に負担の少ない工程になっているか

などをチェックしています。

“安心して暮らせる住まいを守ること”を第一に、丁寧な監理を行います。

  1. 最後に

マンションは「定期的に手を入れることで、長く安全に住み続けられる建物」です。
今回の工事が、住まわれている皆さまの安心と快適につながれば幸いです。